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6. STK (super待機くん)

STK は、基本的には NIFTY-Serve の RT や CB を支援するための ソフトウェアで、 Emacs LISP で記述されています。つまり、通信が mule や nemacs のバッファ (窓) の中で実行されるのです。しかし、 このソフトウェアはチャット専用ではなく、普通の通信ソフトと同様に 様々な BBS へのアクセスが可能です。しかも、通信の内容はすべて エディタのバッファに自動的に蓄積されます。

このソフトウェアは NIFTY-Serve のチャット専用のモードを 備えていますから、NIFTY-Serve の RT や CB の愛好者には うってつけでしょう。課金が増えてもしりません。:-)

ちなみに、NIFTY-Serve・C 言語フォーラム (FC) では、週末の深夜などに Linux 愛好者がこの STK を使っておしゃべりしています。

STK は、製作された方々のご好意により、この文書に付けることが できました。

6.1 STK の導入

stk では、実際の通信には kermit を使用します。ですから、まず この文書の kermit の章で解説したように、kermit で通信が できるよう環境を整えてください。

次に stk.tar を展開します。(展開例 : tar xfv stk.tar) 展開されたファイルの中にある stk.el が、Emacs LISP で書かれた stk のプログラムです。

この stk.el は、各自の環境に合わせて設定を変更します。 まず、stk.el の初めの方にある「(defvar **** ****)」の 部分を適切に変更します。Emacs LISP を知らない人でも、それぞれの 項目に何を記述するかは見れば解るでしょう。:-) 不明な点があれば stk.doc の「注解1.A.STKの調整」を参照してください。

変更が終ったら、mule か nemacs の中で「M-x byte-compile-file」 コマンドを使って、stk.el をコンパイルします。このコマンドを 実行すると、nemacs や mule がファイル名を入力するように 促しますから、ここで stk.el の絶対パスを入力します。コンパイルが 終ったら、stk.el と同じディレクトリに stk.elc という ファイルが生成されますから、mule/nemacs の LISP ファイルを置くディレクトリ (/usr/local/mule/lisp など) に stk.elc を、ルートの権限で コピーします。パーミッションの設定も忘れずに。

最後に

(load-library "stk")

の一行を ~/.emacs に追加してインストールは完了です。

mule や nemacs で作業していた人は、stk を使う前に一度 エディタを終了しましょう。

6.2 いよいよ通信 (STK 編)

mule や nemacs の中から「M-x kermit」とタイプすると、 kermit (と stk) が起動されます。ここで「M-x connect-to-nifty」と タイプすると、自動的に NIFTY-Serve にログインできます。 NIFTY-Serve 以外に接続する場合は、通常の kermit と同様の 手順でログインしましょう。この部分は単なる kermit なのです。

stk が本領を発揮する、NIFTY-serve の RT や CB に入ったら、 「M-x chat」とタイプします。mule (nemacs) のバッファが三つの 窓に分かれますね。これが chat モードです。下側の窓が入力用です。 このモードにはコマンドがいくつか用意されています。

頻繁に使うのは「Control-C H」です。このコマンドを発行すると ミニバッファに「だれ:」と表示されます。ここで *handle* という バッファから適切な名前を選び、その名前の左にあるアルファベットを 選んでタイプします。(Enter キーも忘れずに。) こうすると、入力用の 窓の発言の最後に「>ぺーちゃん」のような文字が付加されます。

M-x chat-quit」でチャットモードを終了します。 その他のコマンドの使い方は stk.doc を参照してください。

通信が終了したら、ログを一度ファイルに保存してもいいですし、 そのまま通信用のバッファを編集するのも良いでしょう。

6.3 注意

stk.el を byte-compile-file すると、「M-x connect-to-nifty」が失敗する場合があるようです。もし自動ログインに失敗することがあれば /usr/local/mule/lisp/stk.elc を削除し、stk.el を同 ディレクトリに入れてみましょう。

6.4 新春パッチ

この文書に付属の stk.patch の使い方は、stk.patch に 書かれています。 お楽しみあれ!


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